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【あるある】楽譜に残されたダイイングメッセージ

みなさんこんにちは。

突然ですが、皆さんは楽譜にメモ、書いてますか?

 

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音楽用語の日本語訳、曲についての自分の解釈を覚えておくため、レッスンで先生からのアドバイスを覚えておくためなど、楽譜にちょっとしたメモを書き残しておく、という方は多いと思います。

 

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楽譜に書かれたメモ書き

 

 

そんな中、たまに爆誕するのが、忘れないうちに走り書きでメモしたために、あとあと見返した時に一見意味不明になっている楽譜メモ。「楽譜ダイイングメッセージ」です。

 

 

今回は私が楽譜を整理しているときに出てきた「楽譜ダイイングメッセージ」を紹介しようと思います。誰にも求められていませんが。

 

楽譜に残された過去のメモ書きを解読しよう!

楽譜メモその①

まずはエチュードのダイイングメッセージから。1冊目はこちらです。

 

 

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これは楽譜を紹介してくれるうちのカバです。

 

 

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パッカーン

 

1冊目は、ケーラーの「35 exercises for flute Op.33 BookⅢ」、通称「ケーラーの3巻」です。

 

このエチュードで発見したメモがこちら。

 

 

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『+波がもぉ〜』

 

 

 

これです。これこそが今回のテーマです。

これは、この小節から拍子が4/4から3/8に変わり、フレーズの波の高さが一段大きくなったが如く迫ってくるように、というメモです。

 

 

「もぉ~」が当時の自分の語彙の無さを刻んでいて寂しいですね。

 

 

今も無いけどな。

 

 

 

 

こんなのがあと4つくらい続く記事ですけど、いいの?

 

 

 

楽譜メモその②

 

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パッカーン

 

続いての曲はエラートの「30 caprices for flute Op.117」です。特にこれの30番は試験やコンクールの鉄板曲ですね。私は雨の日に防水じゃないリュックに入れてて楽譜の端っこを濡らしちゃいました。

 

 

そんなエラートのカプリス、全30曲中の5曲目に残されていたメモ書きがこちら。

 

 

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エヴァンゲリオン

 

  

分かる人には分かる。分かる人にしか分からない。

e-mollの下降型はアニメ版”新の劇中BGMでしかないのです。

 

 

このBGMがピンと来る人が演奏してみると分かるんですが、この曲、ここに来るまではとてもわかりやすいロジックな作りのフレーズなのに、この小節に来た途端突然エヴァが緊急発進するので笑ってしまいます。

 

 

わかりますか?わかりませんか・・・

 

 

 

というか、これレッスンのアドバイスじゃなくて自分の感想だろ。

真面目にさらえよ自分。

 

  

30 Caprices for Flute Solo, Op. 107: V. Allegro giusto

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エヴァのこの曲の冒頭部分。

2EM36_E16

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楽譜メモその③

 

次も同じくエラートのカプリスの30曲目、シャコンヌのバリエーションより。

 

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『潮がちょう早く』

 

フナムシ

 

 

 

カプリスの30番は、冒頭の印象的な「F」「Es」「Des」「C」の4音が17ものバリエーションで展開されていく作りになっているのですが、ここは最後の17番目のバリエーション。クライマックスです。

 

 

「潮が速く」は、そのままの意味で、潮の流れの速さも波の高さも最高潮に達し、まさにこのシーンのクライマックスの様相を例えたメモ書きです。

 

確実にレッスンでのアドバイスをメモしたものだとわかります。

 

 

フナムシ」は自分が付け加えたメモなのですが、一体なにを考えていたのか。そもそも考えるつもりがあったのか。怖い。

 

 

大体「大海原の荒れ」に例えられた「潮が速く」と、岩の裏側でコソコソと一生を”陰の者”として生きる「フナムシ」とではイメージの方向性が違いすぎる。

 

 

まず、意味、わからないし・・・。

 

 

・・・。

 

 

 

皆さんはあとあと楽譜を見返したときに、メモの意味が分からないどころか、当時の自分の思考にドン引きせずに済むよう、例え話を単なるイメージで終わらせず、音楽的なロジックの理解にまで落とし込む癖をつけるようにしましょう。

 

 

さもなくば私のように過去の自分に落胆する羽目になります。

 

30 Caprices for Flute Solo, Op. 107: XXX. Chaconne

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楽譜メモその④

 


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フナムシ」なんてきもいワードを見たうちのカバは熱を出して寝込んだので、代わりに我が家のヘラジカが楽譜を紹介します。 

 

 

 

 

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 パッカーン

  

続いては、フェルーの「3つの小品」です。

 

「恋する羊飼い」、「翡翠」、「端陽(河川でボートに乗って行われる中国のお祭り)」という副題が3曲それぞれについていて、当時のシノワズリ(中国趣味)を全面に感じられる大変魅力的な作品ですが、この3曲目、「端陽」に書かれていたメモがこちら。

 

 

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『ネコバス』

 

 

思い出してください。

ポワィ~~ンという音とともに開く乗車口。

メイちゃんを探すサツキちゃんがネコバスに乗り、座席に座ったときのふわふわ感

 

 

鉛筆で囲まれたこのCの音、フレーズの最後の音なのですが、私はこの早いパッセージの最後の音を短く捨ててしまう悪い癖がついていて、それを改善するためのメモ書きです。

 

 

この音にあのネコバスのふわっと感をイメージすること。

 

 

するとどうでしょう。

 

 

フレーズの終わりの響きが豊かになり、続く上昇音型のフレーズへのスタートもスムーズになり、さらにはサツキちゃんとメイちゃんも無事に再会することができました。

 

 

 

なんだか良いことをした気分なので、次で最後にします。

 

3 Pièces: III. Toan-yan

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楽譜メモその⑤

 


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パッカーン 

 

最後はライネッケのフルートソナタウンディーネ」です。

美しい水の精「ウンディーネ」と人間の騎士フンボルトとの儚い恋の物語が題材の、美しいこの作品に残されたメモ書きがこちら。

 

 

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困乱~~~~~(正しくは『混乱』)

 

 

 

勝手に困っちゃうなよ。

19世紀のアヒル口やめろ。

 

 

勝手にウンディーネを紺髪ロングのうっかり色白美少女(趣味は自家製パン作り。しかしうっかり材料を買い忘れて勘で材料を代用したところ大失敗したけどそれをTwitterに上げて1万2千RT2万いいねされてフォロワーが500人増える。)にしないでほしい。

 

 

 

そんな嫁のうっかりツイートをニヤニヤ裏アカでいいねしてる騎士フンボルトもどうかしてる。

 

 

 

 

 

どうかしてるぜ・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

(私の頭が)

 

 

 

 

 

 

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 ほな。

 

 

Sonata for flute & piano, Op.167 'Undine': IV. Finale - Allegro molto agitato ed appassionato, quasi presto

Sonata for flute & piano, Op.167 'Undine': IV. Finale - Allegro molto agitato ed appassionato, quasi presto

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